成吉思汗 (チンギスハーン)
以前、作ったフライをすこし手直ししました。
この前の花天狂骨が柔らかい印象なのに対して、このフライは硬い印象を意識して作るフライと言えます。
乾燥した砂漠地帯を思わせるような色の組み合わせなので、この名前を付けましたが、
成吉思汗はモンゴルの大草原を支配した人でしたね。
このフライは水の中に入ってもそれほど型崩れもせず、きちんとしたシルエットを保つホールフェザースタイルです。
ウイングは光をあまり透過しないので、濁りや増水などの条件でつかわれることが多かったようです。
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つくり方は、
タグをゴールドのラウンドティンセルを5回転ほど巻き、次いでブラウン、黒、白、タンのシルクを巻きます。
シルク部分の比率はブラウン2、黒1、白1、タン2くらいにします。
テールはトッピングとバーのはっきりしたウッドダックのフェザーを使います。
バットは黒のオーストリッチハールを3回点ほど薄く巻いて仕上げます。
ボディはすべてシロのシルクフロスで巻き、リブはゴールドのオーバルティンセル、それに沿ってブラウン、黒、タンのシルクで作ります。
ハックルはコックフェザント(雄キジ)のウイングから縁が茶色で、中央に模様の入ったものを選び、片側をむしり取って巻きやすく準備します。
スロートは白いクイルを数回転巻いて、その上からハックルに使ったものとの同じクイルを巻きます。
この際にはボディに使ったものよりも少し長くします。
ウイングは大きなジャングルコックをテールの先端と合うように結び、次にパトリッジから茶色のバーの入った大きな羽を選び、先端がジャングルコックの白い眼玉模様のところに達するように長さを調整して縛ります。
次はチョーカーレッドレッグというウズラの一種からとった黒のバーと茶の先端を持った羽を2ペアー縛ります。
模様のバランスを考えて不自然にならないようにします。
サイドはパトリッジのグレーネックフェザーとジャングルコックを結びます。
チークに茶色の小さな羽を2ペアー縛ります。先端に黒く線の入った羽があると全体との調和が出ます。
今回使用したのはアムハーストフェザントの雌の首の部分にある羽根です。
ウイングが完成したら、トッピングを1本上に縛り、コックフェザントのテールを1対縛ってホーンを作ります。
ヘッドはウイングの付け根にゴールドのラウンドティンセルを数回巻き、残りを黒のバーニッシュを塗って仕上げます。
生き物らしい統一感を持たせて仕上げます。
昔、数多くのフライに使用されたティンセルという金属を薄く切ったり、撚ったりしたものは製造中止で一時品薄になりましたが、
一部のメーカーが販売を再開、継続してくれているのでフライを扱っている大きなショップでは販売されています。
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